分科会について(8/28(日))
午前(9:30-12:30)
第1分科会:大学図書館史 「自館史への探求」
今回の大学図書館史分科会は、「自館史への探求」がテーマです。
大学図書館史分科会の基本テーマである「自館史」への取り組みについて、どのようなアプローチで進めているか、
分科会担当者から話題提供し、参加者と意見交換していきたいと考えています。
全国大会の開催地にちなみ広島地区からのレポートも予定していますし、飛び込みレポートも大歓迎です。
図書館史に関心のある方、業務として自館史を担当された経験のある方、いつもと違う視点から業務を考えてみたい方、思いっきりトークしましょう。
参加お待ちしております。
(担当:加藤、大田原)


第2分科会:高等教育政策 「大学ガバナンス改革」
本分科会では、大学のガバナンス改革をテーマに広島大学高等教育研究開発センター副センター長の大場淳先生を講師にお招きし、
最近のガバナンスに関する法改正の背景や経緯、問題点を、国際比較や調査結果等などを基にご講演いただきます。
ガバナンスという観点から大学の置かれている現状について考えていきたいと思います。

(参考文献)
本分科会参加者は、事前準備として以下の文献を読んで来てください。
1) のみ必須、2)~ 4)は適宜、3)については後日分科会登録者にデータを配布します。
各自批判的な視点を持って、できれば自分の大学の実情と照らし合わせながら読んで来てください。

1) 「大学のガバナンス改革の推進について」(審議まとめ)(平成 26 年 2 月 12日 中央教育審議会大学分科会)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/houkoku/1344348.htm

2) 「大学のガバナンス ~ その特質を踏まえた組織運営の在り方を考える ~ : 第41 回(2013 年度)研究員集会の記録」
 『高等教育研究叢書』128,広島大学高等教育研究開発センター , 2014
http://doi.org/10.15027/36502

3) 大場淳「学校教育法・国立大学法人法の改正と国立大学のガバナンス」『大学評価研究』14,2015,25―33 頁。
 ※ 14号特集「改正学校教育法と高等教育─課題と問題点─」

4)大場淳「大学のガバナンス改革:組織文化とリーダーシップを巡って」『名古屋高等教育研究』11,2011,253―272 頁。
http://hdl.handle.net/2237/14524
(担当:山口、小笠原)


第3分科会:利用者支援 「事例から見る学習支援の可能性」
今回の利用者支援分科会では、今までの実践的内容を検証するために、文献をもとにいくつかの事例を参考にしながら、
単なる文献提供に留まらない、大学図書館における学習支援の可能性やそのあり方について、検討します。
また、多くの大学図書館で学習支援に取り組むことができていない実情を鑑み、何がハードルになっているのか、
どうすればそれを行うことができるのか、参加者自身が考えるための議論を行います。
本分科会は講義型ではなく、参加者同士の討論を中心とします。
積極的な姿勢で討論に加わろうという方の参加を、歓迎します。

(参考文献)
以下の3本の論文をベースに、当日の議論を行います。これらを事前に読んできて頂くことを前提としますので、各自でご準備ください。

(1)「教育先進国フィンランドの図書館に学ぶ学習支援」 千葉浩之 大学図書館研究(101), 35-43, 2014
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005604344(オープンアクセス)
(2)「学習支援を広め高めるラーニングコモンズ:グローバル学習環境という挑戦」  米澤誠 東北大学附属図書館調査研究室年報 (3), 55-59, 2016
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005756691(オープンアクセス)
(3)「 図書館情報リテラシー教育実施後の学習支援体制について : 質問紙調査に基づく考察」 矢崎美香 図書館学 (104), 19-30, 2014
http://ci.nii.ac.jp/naid/40020103592

[(3)の入手が難しい方は karatekalibrarian[at]gmail.com までご連絡ください([at]=@)]
(担当:矢崎、井上、鈴木)


第4分科会:情報組織化 「電子リソース管理と情報基盤」
電子リソースの管理には、大学の規模や購入しているリソースの量によって、さまざまな方法がとられています。
今回の分科会では、それらの電子リソースについての情報を、どのように管理し、どのように利用者へ提供しているのか、
各大学からの事例を持ち寄って情報を交換し、各大学での電子リソース管理に役立てることを目指しています。
より効率的で、より利便性の高い電子リソース管理を目指して、電子リソース管理の担当者だけでなく、
ILL や OPAC の担当者など、電子リソースに関する情報を扱う皆様の参加をお待ちしております。
(担当:長坂、高井)



午後(14:00-17:00)
第5分科会:出版・流通 「大学図書館における地域関係資料と地域出版社」
地域貢献の役割を担っている大学をはじめ、大学図書館においても、地域の公共図書館とは異なった
地域関係資料や地域出版社との様々な関わりがあるのではないでしょうか。
今回の分科会では、全国大会開催地である広島を中心とした地域に根ざした出版活動等を行い、
地域の学術・文化の継承・発展に貢献されている地域出版社の方をお招きしての講演を予定しています。
また、後半では参加されたみなさまの所属先における地域関係資料の問題をめぐって、いろいろな話し合いの場を持ちたいと思います。
実際に大学での地域関係資料等の出版などに携わっていらっしゃる方の事例報告をはじめ、
館種を問わず地域文化に興味・関心のある方々の積極的なご参加をお待ちしています。
(担当:中島、赤澤)


第6分科会:図書館経営 「大学図書館における外部資金獲得」
電子ジャーナルの高騰問題や円高の影響で図書費が圧迫されているという状況がある中、大学全体の予算も減少傾向にあり、
図書費そのものの額が減少している大学もあるのではないでしょうか。
国立大学では平成 28(2016)年度から第3期中期目標期間が始まるにあたり、重点支援区分による運営費交付金の再配分など、
全学的な予算に関わる大きな変更がありました。
予算が削減される中で、図書館職員としてどのように図書費を維持していくことができるか、
また、学内予算だけではなく、科研費等の外部資金をどのように獲得していくことができるか、考えていきたいと思います。
(担当:江沢、井ノ口)


第7分科会:資料保存 「電子資料の契約・管理を考える~それぞれの事例をもとに」
外国語雑誌価格の高騰、図書館予算の削減、為替相場の変動や消費税課税方法の変更(リバースチャージ)といったさまざまな
経済的要因から、電子資料の契約・管理を担当する図書館員は日々それぞれの課題に直面していると思います。
電子資料契約については、予算規模や学部構成などそれぞれの大学の環境や条件により取り組む課題は多岐にわたり、
予算や契約に関しては、学外あるいはコンソーシアム外には開示できない情報も少なくありません。
とはいえ、限られた予算の効果的な配分や、パッケージ契約継続の限界など各大学で共通する問題も多くあります。
今回の分科会では、参加者がそれぞれの機関で行っている電子資料契約・管理についての取組みを持ち寄り、
それぞれの工夫や悩みなども共有しながら今後のよりよい電子資料の提供について一緒に考え、ヒントや気づきになる機会にできればと考えています。
本テーマに関心のある皆様のご参加をお待ちしています。
(担当:西脇、北川、渡邊)


第8分科会:リカレント教育 「司書養成科目の新旧カリキュラム比較」
2012 年に司書養成科目の新カリキュラムが実施されてから、5 年目に入ります。
新カリキュラムでは「図書館情報技術論」が新設されるなど情報技術への対応を打ち出している他、
図書館に関わる法制度や課題解決型サービスへの視点を盛り込んでいます。
さらに、養成科目について議論した「これからの図書館の在り方検討協力者会議」報告書では、
図書館で勤務する上での専門的知識・技術を身につける入口と捉え、受講者に対し継続的学習を促しています。
本分科会では、カリキュラム改定の背景を踏まえつつ、複数の視点から新旧カリキュラムを捉え、現職者に対する示唆を引き出したく考えております。
上述の協力者会議の視点、大学で養成科目を教えている視点、公共図書館や大学図書館のサービスを知る視点など
さまざまな視点から、新カリキュラムで養成される能力、課題、旧カリキュラムとの違いを捉え、
現職の大学図書館員はどのように学ぶべきなのかを考えてまいります。
(担当:小村、和知)