大学図書館問題研究会会則・綱領・ガイドライン


会        則

 私たちは、利用しやすく働きがいのある大学図書館づくりをめざして、大学図書館問題研究会に参加します。
 私たちは、大学図書館が広く社会とのつながりの中で成立しているとの自覚を持ち、現場で働く図書館員を中心に、生きた情報交換を通じて研究活動をすすめます。
 私たちは、それぞれの立場を尊重しながら、職場や地域での研究活動を基礎に全国的な交流を図って、大学図書館づくりをすすめます。

1 名称

第1条 この会の名称を「大学図書館問題研究会」とします。

2 目的および事業

第2条 この会は、会員相互の理解と協力を促進し、大学図書館の発展に寄与することを目的とします。

第3条 この会は前条の目的を達成するため、次の事業をおこないます。
 (1)会報および機関紙の発行
 (2)共同研究、調査
 (3)年次大会の開催
 (4)その他この会に必要な事業

3 会員

第4条 この会は個人加入の全国単一組織です。
第5条 この会の目的に賛同し、会則に従う大学図書館員を主体にして組織します。ただし、その他この会の目的に賛同し、会則に従うもので、会員の推せんあるときは会員になることができます。
第6条 会員はこの会のすべての事業に参加し、会報の配布をうけることができます。

4 機関

第7条 この会の最高機関を年次大会とし、会員はすべてこの年次大会に出席し、発言し、議決に加わる権利を有します。
第8条 大会は年1回委員長が招集し開かれます。ただし、委員会が必要としたとき、もしくは会員の3分の1以上の要求があるときは臨時に大会を開くことができます。
 (2)大会の開催はその日より30日以前に提出議案を明記した文書をもって、全会員に通知しなければなりません。さらに都合により出席できない会員の意見も大会に反映するよう努めなければなりません。
 (3)大会は活動方針、予算、決算、役員の選出およびその他必要事項を審議し決定します。
第9条 この会に委員長1名を含む委員15名以上30名以内からなる全国委員会をおき、会務を担当します。
 (2)委員は年次大会において選出し、選出された委員は委員長を互選します。
 (3)委員会は委員の過半数の出席により成立し、議決は出席委員の3分の2以上の賛成を必要とします。
 (4)全国委員会に若干名の委員による常任委員会をおき、通常の会務を担当します。
 (5)常任委員会に事務局をおきます。
 (6)この会に、2名の会計監査をおきます。
第10条 委員長はこの会を代表し、会務を主宰し、大会、委員会、評議員会を招集します。委員長の任期は1年とし再任をさまたげません。
第11条 委員は会務を分担し、その任期は1年とします。
第12条 会計監査は大会で選出し、任期を1年とします。
第13条 この会に、会の運営に関する重要事項を審議する評議員会をおくことができます。
第14条 評議員は大会において選出し、任期を1年とします。

5 組織

第15条 この会に支部をおきます。
 (2)支部は原則として都道府県単位とします。
 (3)支部は大学図書館問題研究会の目的を達成するために必要な事業をおこないます。
 (4)支部に関する会則は支部で定めます。

6 財政

第16条 この会の経費は会費、事業収入および寄付金でまかない、会員は会費として年額 5,000円を前納しなければなりません。
 (2)この会の予算、決算に関することは年次大会に提案し、その議決をえなければなりません。
 (3)委員会は会員の要求のあるときは、その都度会計簿を見せなければなりません。
 (4)この会の会計年度は7月1日よりはじまり、翌年6月30日に終わります。

7 附則

第17条 この会則の変更は大会においてのみなされ、出席会員の3分の2以上の賛成を必要とします。
第18条 この会則は1970年10月25日より効力を発するものとします。

改正 1973年9月25日
   1976年8月2日
   1977年8月2日
   1992年8月24日
   1994年8月27日


綱        領

 わたしたちは、大学図書館の民主的な発展をめざして活動します。

 大学は真理を探究し、科学の進歩、平和と民主主義、国民の生活向上に貢献する民主的な学問の研究と教育の場でなければなりません。

 大学図書館は、その基盤にたってこそ発展するものであり、大学に学び働らくすべての人びとに、学問の成果を利用し、その発展に創造的に参加する権利、教育の権利と学問研究の場を保障するという役割をになっています。

 わたしたちは、その目的を実現するためにあくまでも大学図書館の現実の問題を土台として、これまでの学問・技術の研究成果を批判的にうけつぎ、大学図書館の新しい科学的・実践的な理論の創造をめざします。

 わたしたちは、大学に学び働らくすべての人びとと連帯し、また図書館に働らくなかまとともに、大学図書館の民主的な発展と図書館労働者の諸権利の擁護を中心課題とする諸活動を通じて、科学や文化の向上につとめます。


ガ イ ド ラ イ ン

「現場からの大学図書館づくりガイドライン」
(1995年改訂版)

利用しやすく働きがいのある大学図書館の創造を求めて

1995.8

大学図書館問題研究会


T.学生・教職員・社会に開かれた図書館サービスの向上に努めます。

  1. 求める資料や情報の確実かつ迅速な提供に心がけ、貸出をはじめとした利用の拡大に努めます。

  2. 教員との連携を強め、大学の教育・研究とかみ合った図書館サービスに努めます。

  3. 講義・ゼミに必要な基本的資料の整備に努めます。

  4. 開館時間・開館日は利用者の要望を考慮し、全学の合意を得て諸条件を整備して改善に努めます。
      
  5. 入館や貸出などの利用手続きの簡素化に努めます。
      
  6. 公平に利用されるように貸出冊数、貸出期間、書庫への入庫などの利用条件の整備に努めます。

  7. 図書館の使い方や情報の入手方法などのガイダンスやレファレンスサービスの充実に努めます。
      
  8. 情報メディアの多様化(視聴覚サービス、オンラインやCD-ROMによる検索)に対応した情報提供サービスの推進に努めます。
      
  9. 広報活動や文化事業などのサービスを積極的に展開するように努めます。
      
  10. 外国人留学生や図書館利用に障害のある利用者へのサービスにも配慮した運営に努めます。

  11. 公開講座受講生や学習意欲のある市民が利用できるように努めます。

  12. 資料提供の自由と個人情報の扱いに配慮した運営に努めます。

  13. 利用統計や利用者アンケートなどを図書館サービスの向上に役立てるように努めます。


U.出版形態の変化に対応した資料の収集、受入、整理、保存体制の確立に努めます。

  1. 資料収集の方針、計画、選択基準を明らかにし、系統的に蔵書を充実するとともに、保存体制・廃棄基準も明らかにするように努めます。
      
  2. 利用者の要望、教育・研究・学習との関連を考慮した資料収集に努めるとともに、資料を利用するために必要な機器の整備にも努めます。

  3. 自館の特色を生かしたコレクションを形成するとともに、学問分野、地域、館種ごとに可能な分担収集に努め、そのために必要な人員を確保するように努めます。

  4. 交換や寄贈等により資料の収集に努めます。

  5. 収集・発注・受入・整理の処理を迅速に行うように努めます。

  6. 目録は様々な角度から検索できるようにするとともに広く公開できるように努めます。

  7. 資料費の十分な確保に努めます。

  8. 文化遺産としての資料を保存するため、資料特性を考慮した保存に努めます。


V.図書館運営の民主化と図書館職員の専門制度確立に努めます。

  1. 利用者の要望に応える業務運営と専門的職業集団としての能力を高め、図書館の民主的運営に努めます。

  2. 図書館の運営を決定する機関に利用者や図書館職員の声が反映するよう努めます。

  3. 図書館の年間計画を作成し、必要な予算を確保するとともにその結果の評価・点検に努めます。

  4. 図書館職員の人事上の処遇に、職務の専門性が考慮されるように努めます。

  5. 図書館業務に必要な人員の確保に努めます。

  6. 非正規職員の待遇改善に努めます。

  7. 業務委託をできるだけ少なくするよう努めます。

  8. 図書館職員の専門制度を確立するため、学内の理解を得るとともに日本図書館協会を始めとした関係諸団体との協力に努めます。

  9. 「図書館員の倫理綱領」を大学図書館の現場に生かせるように努めます。


W.利用しやすく働きやすい安全な図書館施設をめざします。

  1. 利用しやすい位置に図書館を設置するように努めます。

  2. 開架、収蔵、業務などの空間を十分確保するように努めます。

  3. 建物は可能な限り低層とし、主階を路面にあわせる等に配慮した設計に努めます。

  4. 適切なサイン計画を取り入れるように努めます。

  5. 教育、研究、学習、憩いに適した空間と快適な空調の確保に努めます。

  6. ハンディキャップを持った利用者にも配慮した施設となるように努めます。

  7. 図書館建築の計画は全学の意見・要望が尊重されるとともに、図書館職員と建築家が協力してあたれるように努めます。

  8. 完成後の施設の機能を十分発揮するために必要な予算を確保するように努めます。


X.図書館業務電算化(システム化)の民主的推進に努めます。

  1. 業務電算化に必要な措置は、図書館とシステムサイド、学内外の関連機関との連絡協力を密にし、円滑な推進に努めます。

  2. 図書館システムの開発は、情報技術の動向や学内の情報環境も視野に入れながら、業務管理と情報サービスのツールとして図書館員だけでなく利用者にも使いやすいものとなるように留意します。

  3. 個人情報の保護、データセキュリティに配慮したシステムの構築に努めます。

  4. ディスプレイ障害やテクノストレスなどが生じないよう、職員の健康管理と職場環境の改善に努めます。

  5. システムの運用に必要な職員への研修機会の平等な確保・充実に努めます。


Y.図書館間の相互協力強化とネットワークの健全な発展に努めます。

  1. ネットワーク化や相互協力網の形成は、個々の大学図書館の充実や健全な発展を基礎に、その延長として調和の取れた整備が図られるように働きかけます。

  2. 学術情報センターが学術情報の流通を支える大学共同利用機関として発展するよう働きかけます。

  3. 各大学図書館が、それぞれの特色を生かしたコレクションを育てることができるよう、国の財政援助の大幅な増額と公正にして効果的な配分となるよう働きかけます。

  4. 国立大学外国雑誌センター館でのレアジャーナルの収集・提供は、本来必要とされるセンター館のコアジャーナル収集にしわ寄せが及ばないことに留意して充実されるように働きかけます。

  5. 各大学図書館の資料収蔵能力の限界を抜本的に解消するため、地域ごとに保存図書館を設置することを盛り込んだナショナルプランの早期実現に向けて働きかけます。


Z.日本国憲法を基本理念とし、開かれた大学づくりと図書館の自由の発展に努めます。

  1. 「図書館の自由に関する宣言」を日常の業務に根づかせるように努めます。

  2. 思想・表現の自由を擁護し、広く学術関係諸団体との協力・共同の関係を築くように努めます。

  3. 情報公開制度と個人情報保護の動きに注意を払い、図書館の自由との関連性を追求するように努めます。

  4. 複写、複製技術と著作権や知的所有権の動向に関心を寄せ、公正な解決がはかられるよう努めます。

  5. 非核平和、地球環境保全など時代が直面する課題に対して、大学図書館の情報発信機能強化に努めます。



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